クルマを高く売るには複数の買取業者に査定依頼して買取額の提示を受け、それらを比較検討することが基本です。
しかし、ただ黙って査定額を聞いているだけでは相場よりかなり低い金額しか提示されないことが多く、気づかないうちに損をしてしまいます。
そのため、クルマを売る側の私たちもある程度交渉術を身に着けて、安い買取額を狙う買取業者と上手に戦い査定額を引き上げる必要があります。
思ってたよりガツガツ来られることも多いもんね…。
まぁ買取業者も経費がかかってるから…。
今回は査定額を少しでもアップさせる・不必要な減額を防ぐための交渉術を、簡単に分かりやすくご紹介したいと思います。
「交渉なんてあんまり経験無いし、なんか怖い…」と感じる人もいるハズなので、誰でもすぐにできる簡単な方法に絞ってお伝えします。
この交渉術を上手く使えば少なくとも10万以上、車両価格によっては50万以上高く売れるので、ぜひエッセンスを覚えて活用してみてください。
1.「希望の買取額を言わない」
⇒先に希望金額を伝えてしまうと、その金額が上限となり高額査定を引き出せなくなってしまう可能性がある。
2.「他社の査定額を言わない」
⇒上記と同様に上限額が決まるだけだなく、他社の査定を理由に交渉が進みづらくなることが多いため。
3.「当日だけで即決しない」
⇒後日、もっと上手く交渉できる方法に気づいたり、他社の方がさらに高い査定額を提示していた可能性がある。また、当日即決を迫る買取業者には減額やキャンセルのトラブルが多い傾向にあるため。
4.「売る気をしっかり見せる」
⇒査定額だけを知りたいお客さんもいるので、しっかりと価格交渉に入る必要があることを買取業者に認識させる。
5.「2段階期限で買取額アップ」
⇒買取業者の早く買い取りたい心理を利用して、売却時期を遠く→近くにステップアップすることで高値を引き出させる。
6.「セールスポイントを伝える」
⇒自車の中古車相場での価値・魅力を正しく伝えることで、買取相場の平均的な査定額からアップしてもらうよう交渉できる。
7.「物を全て降ろしておく」
⇒すぐにクルマを持っていけると手続きがスムーズに行えるため、あと一歩の高値を提示してもらいやすくなる。
クルマの高額査定を目指すには、複数の買取業者に競わせて価格を吊り上げるのが基本ですが、自分で何店舗も回って交渉するのは時間がかかって非常に大変です。
一括査定サービスを使えば、完全無料で自宅近辺の買取業者に同時に査定依頼を送れる上に、自宅で買取査定⇒最高額の買取店へ売却という流れをスムーズに進められます。
人気や実績のある一括査定サービスを「人気オススメ一括査定ランキング7選」と題して徹底比較していますので、ぜひ以下のリンク先から参考にご覧ください。
売却するための事前準備
買取業者と査定額について交渉する前に、まずは高く売るための事前準備が必須です。
優れた交渉術と同じかそれ以上に、情報収集や売却時期は大切です。わずかな工夫で10~50万以上買取額に差が表れることも珍しくありません。
ここでは、大きく3点に絞って事前に対策しておくべき項目をピックアップしてご紹介したいと思いますので、順番にチェックしてみてください。
クルマの買取相場を調べる
買取額の交渉に当たって、まずは自分のクルマがどのくらいの金額で取引されているのかを知らなくては勝負になりません。
相手は百戦錬磨の車買取のプロフェッショナルなので、イイ車を少しでも安く買い取って、少しでも高く売ることで利益を得ようと考えています。
車買取の査定内容やオークション取引って、今の時代でも珍しいくらいブラックボックスだからね…。
買取業者の言い値通りの人も相当多いハズ…。
買取業者の多くは、購入したクルマを「オートオークション(以下、オークション)」という車屋専用の卸売市場のような場所へ出品して、そこで売り捌きます。
オークションでは取引相場が決まっていて、買取業者は相場価格を事前にチェックして買取に臨んでいるため、利益が出る金額しか提示しません。
ただし通常は一般人には見れないオークション相場ですが、無料で業者間相場が見れるサイトを以下のリンク先よりご紹介しています。
※クリックで拡大
高く売れる時期を見定める
クルマは高価な乗り物なので、売却する時期によって買取額は何十万も変わるため、いつ売るかのタイミングを見極めることも非常に大切です。
最も高く売れる時期は年明けから年度末にかけての1~3月と言われ、その理由は4月からの新生活に備え日常の足としてクルマを用意するためです。
- 1月上旬…3月の販売に備えて少しずつ買取が活発になり始める
- 1月中旬〜2月末…3月に備えて最も高い買取額が期待できる時期
- 3月上旬…まだまだ高く売れるがすぐにクルマを手放せることが必要
- 3月中旬〜…今すぐに売れるクルマ以外は積極的な買取は行わなくなる
他には走行距離3万・5万・10万kmの節目や10年・11年・13年落ちといった車の価値がガクッと落ちる直前や、車検の2~3ヶ月前がオススメです。
特に車検残のプラス査定は多くても1万円程度なので、車検ギリギリまで乗っていた方がオトクです。輸入車だと車検代も高額になりがちなので、ぜひ覚えておきましょう。
車検は1年残ってても、普通車で16,000円・軽自動車だと7,000円しかプラス査定にならないからね。
きちんとした知識が無いと損しちゃうよ。
今ご紹介した売却時期に関する詳しい解説や、実際の中古車相場でどのくらい値落ちするのかを知りたい人は、以下のリンク先をチェックしてください。
高く売るための清掃・修理
続いての事前準備は、査定前の車両メンテナンスです。現状のまま査定には出さずに、手軽にできる清掃・修理等で高値を引き出しましょう。
まず、車内はできる限り清掃して臭いが残らないようにします。タバコやペットの臭いが残っていると、それだけで査定基準上は-40,000円です。
特にペットは要注意!動物の毛が落ちてるだけで-40,000円なんだよね。
ペットは臭いがなくてもダメだから厳しい…。
逆に外装では、大きな凹みやキズは修理不要です。買取業者は原価で修理するため、私たちが支払う半額以下で修理・板金ができるためです。
細かなキズについても以下の通り、査定基準にて減点対象外となっていることから、わざわざタッチペン等で補修しなくても構いません。
- 「大きな凹み・キズ」…買取業者に修理を任せた方が安くなり、修理金額以上の査定額アップは望めない
- 「爪に引っかからないキズ」…減点対象外のため、車両全体が同様のキズだらけでなければ修理の必要なし
- 「1cm四方未満のキズ・塗装剥がれ」…減点対象外であるものの、1cm四方を超えると-10,000円の減額となるため注意
むしろ自分で直そうとした結果、1cm四方を超えて減額されるという最低なシナリオの可能性も…。
うわあぁぁあぁーっっ!って感じだねぇ…。
社外品パーツに交換している場合は、純正パーツも一緒に提示しましょう。ほぼ100%の可能性で純正パーツの方がプラス査定となります。
ただし、ごく一部のカスタムが多いスポーツモデルについては専門店へ依頼することで査定額がアップすることもあるので検討してみましょう。
高く売る交渉術7選
それではここから、査定時における買取業者との交渉を有利に運ぶ交渉術のうち、使いやすく効果的な方法を7つに絞ってご紹介したいと思います。
「ダメなものはダメと言えるから大丈夫」という人も、気合いだけでは上手く丸め込まれて理屈で言い返せなくなるので、ある程度の交渉術は必須です。
私は強く伝えるのも苦手だし、なるべく穏やかに交渉できる方法がイイな…。
性格に関係なく使える手法だから大丈夫。
もしあまり交渉に慣れていない場合は、まずはディーラーで買取査定してもらうことで大体の雰囲気を掴むことができます。
ディーラーではガツガツと迫られる心配もなく、査定額を保証したまま新車の納車まで乗り続けられるというメリットもあるので、気になる人は一度チェックしてみましょう。
①「希望の買取額を言わない」
最も大切な交渉術は、「えっ?こんなこと?」と思われるかもしれませんが、売却の希望額は最後の最後まで相手に伝えないことです。
自分で調べた買取相場を「これくらいは欲しいですね」と相手に伝えてしまうと、その金額以上を引き出せる可能性がほぼゼロとなります。
もっと高い金額で買取しようと思っていたとしても、提示する必要が無くなっちゃうもんね。
なるべく高い金額を引き出さないと。
自分の希望額を超える金額を提示されても嬉しがらずに、渋い顔をして「うう~ん、まぁ頑張った金額なのは分かるんですけど…」と言いましょう。
買取業者が探りを入れるように「いやいやお客さん!こんな金額で買ってくれるトコなんて無いの分かってるでしょ!?」と聞いてきても、同じ返事を繰り返します。
ある程度押し問答をした後に、「分かりました。気合が入っているのは伝わったので、一度持ち帰って最終判断します。」と伝えましょう。
こちらの希望額を伝えてしまうとその金額がアンカーとなり、それ以上の買取額を引き出せなくなってしまうため、何を言われても言わないように意識する。
買取業者に探りを入れられたとしても毅然とした態度で「いやいや!ホントにもう少しだけ高くなりませんか~?」という姿勢を貫くことが大切。
もし「この金額が出せるのは今日だけですよ!?」と言われたらどうするの?
3つ目の交渉術で説明してるけど、その買取業者は止めておいた方がイイね。
②「他社の査定額を言わない」
1つ目と似たポイントで、買取査定では複数を比較して売却先を決めるのが一般的ですが、その時に他社の査定額を聞かれても言わないことも大切です。
これも理由としては1つ目と同じで、他社の査定額を理由にして「いやー、やっぱりドコが見てもこの金額が限界ですよ~!」と言って交渉を打ち切られてしまうからです。
買取店には「お客さんのクルマを1円でも高く買い取ってあげたい」っていう気持ちは無いのっ!?
あんまり…、情報格差があり過ぎるからねぇ。
他社の査定額を使う場合は、10%増しで他の買取業者にぶつけるという方法なら相場から大幅に外れずに査定額アップを狙うことができます。
ただ、元々の査定額が相場より割安である可能性も否定できないため、やはり他社の査定額は何を言われても伝えないが最善策だと思います。
③「当日だけで即決しない」
続いての交渉術は、自宅等に査定に来てもらって金額提示を受けた時に、いくら高い査定額だったとしてもその場での即決は絶対に避けることです。
高額な買取額を提示する買取業者ほど、「今日決めてくれる条件でここまで出します!」「明日以降はガクッと金額下がると思います」と言って契約を迫ってくる傾向にあります。
でも高く買い取ってくれるならそれでもイイんじゃない?
いやいや、ともーじゃん?
相場よりかなり高い金額を提示してきた場合、某ビッグモーターのように後日何かと理由を付けて減額・キャンセル等のトラブルが起きる可能性があります。
実際に大きな不祥事が発生している某ビッグモーターでは、買取後に上司からの指示によって買取額の減額や車両返却を行っていたことが判明しました。
「某」が何も仕事してないじゃないのっ!教育教育教育教育教育死刑死刑教育教育教育ーっ!
大変申し訳御座いません。厳しく改善指導致します。
大手買取業者だけでなく、小さな買取店でも経営に困窮していれば同様の事案は起こりうるため、相場とかけ離れた査定額については一度落ち着いて吟味すべきです。
後日に減額やトラブル発生のリスクがある買取業者の方が即断即決を迫る傾向にあるため、「当日の決定はしない」と決めておくことで査定額だけに目が眩むことが無くなります。
④「売る気をしっかり見せる」
上記までの3つの交渉術はどちらかと言うと「守りの交渉術」でしたが、4つ目からは「攻めの交渉術」をお伝えしていきます。
買取査定してもらう時には、相手の安く買い取りたい気持ちに負けないくらい「高く買い取ってもらって、新しいクルマの準備金にしたい」意思をしっかり伝えましょう。
もう廃車にしたりして、しばらくクルマに乗る予定の無い人は?
生活費の足しとか、欲しいモノを買うためとかがイイね。
実際に利益が出る買取の上限額と提示額には大きな差があるのが通常で、例えば上限買取額が150万であれば初めは110~120万辺りで提示する買取業者が多いハズです。
交渉すると言っても、「査定額アップしてください!」「難しいです」「そこを何とか!」「ウチも苦しいんで…」という感じで同じ話だけではなかなか前に進みません。
なぜ査定額を10万・20万・30万アップしてほしいのかという理由と、何としても今回のタイミングで高く売りたいという気持ちを伝えましょう。
すぐに売る気が無い場合でも同じように交渉しないと高値は引き出せません。ただし、一括査定で競い合わせて売却しないというのはとても疲れるので正直オススメできません。
MOTA車買取やユーカーパックといったオークション形式なら、営業電話が無い上に買取業者との交渉も最低限なので気軽に利用できます。
特にMOTA車買取は月間利用者も3万人を超えてて、とっても人気があるんだよね!
翌日18時に結果が分かるスピード査定も魅力だよ。
一括査定・オークション形式を含めたオススメの人気一括査定サイト7選は別記事でまとめていますので、自分に合う方法を探してみましょう。
⑤「2段階期限で買取額アップ」
5つ目の交渉術は、こちら側かわ心理戦を仕掛ける好戦的なテクニックの1つで、上手くいけば一言で5~10万の査定アップが狙える方法です。
買取業者がクルマの査定に来る時は、事前にオークション相場・系列店での販売価格をチェックして買取額の予測を立ててから訪問しています。
買取時期が後ろにズレると事前の予想から離れていくだけでなく、時間の経過とともにクルマの価値も落ちるため、買取業者はなるべく早く買い取りたいと考えます。
買取業者は査定に来る時点でのオークション相場や系列店での販売価格をチェックしており、買取日が後ろにズレると予定する利益が上げられなくなるため抵抗を示す傾向にある。
しかし、売る側に都合があるのも理解しているため、まず初めに2週間~1ヶ月後辺りを伝えてベースとなる買取額を聞き取ります。
金額を聞いたら考え込むフリをして、「じゃあもし、明後日までに売るならいくらまで上げてもらえますか?」と1~3日後に売る場合の価格を聞いてみましょう。
段階を踏んで要求を通す心理テクニックだよね。名前は何だったっけ、フット…アタック?
フットインザドア(foot in the door)ね。少しニュアンスが違うけど、まぁ大体そんな感じ。
この交渉術では、最初の1段階目であっても売る気持ちをきちんと相手側に理解させる必要があるので、1つ前の交渉術である「売る気をしっかり見せる」を心掛けましょう。
1段階目である程度まで引き上げることができたなら、2段階目でグッと迫れば端数を切り上げてもらったりして高値を引き出せる可能性があります。
ただし、クルマの売却にはたくさんの書類が全て揃っていないと手続きが進みません。クルマ売却時の必要書類と再発行の方法をまとめた以下の記事も併せてご覧ください。
■ 自動車税納税証明書イメージ
⑥「セールスポイントを伝える」
6つ目の交渉術は、自分の愛車がどのように市場で価値があるかをしっかりと伝えることです。
「でも結局プロが見るんだから、何言ったって同じでしょ!?」と思うかもしれませんが、実際はそんなことはなくオーナーの方が自分の車種には詳しいことも多いです。
買取業者はオークションの最近の相場から車種・グレードの価格差をザックリと把握しますが、1台1台の状態やオプションを詳しくチェックしている時間はありません。
オーナーの間では人気のオプションとか、売れてるグレードとかが絶対あるもんね。
そう、買取業者はあくまでも直近の相場しか分からないことが多いから。
そのため、自分が乗っているクルマのグレードやオプション等のスペックのうち、査定額アップに繋がりそうな好条件はドンドン伝えましょう。
例えばワーゲンのゴルフなら、「ゴルフRのボディカラーと言えば青色」「ゴルフ7は7.5のハイラインマイスターが非常に人気」といった細かな事実もプラスに働くことがあります。
■ ゴルフRのボディカラー分布
一般的にはブルーとかイエローって敬遠されがちだもんね。
ゴルフ8はライムイエローがコンセプトカラーだったりね。
買取業者は減点ポイントを一生懸命探すことはあっても、加点ポイントを熱心に探すことはあまり無いため、こちらから伝えていく意識が大切です。
売却時には「一括査定」を利用すると自動的に買取業者同士を比較していることとなり、言葉に出さなくてもプレッシャーを与えられます。
一括査定を利用するなら、業界最大級の400万件以上の利用実績がある「ナビクル」なら、買取業者の評価も常に更新されており安心です。
1社だけだと強気に出てくるかもしれないから、やっぱり一括査定した方がイイね。
「他ではこれくらいプラスしてくれましたよ」と伝えるのもオススメ。
⑦「荷物を全て降ろしておく」
最後7つ目の交渉術は、「売る気を見せる」とも繋がる方法で、少し手間はかかりますが効果は実感しやすいのではと思います。
クルマの査定をしてもらう時には車内の荷物を全て取り出して、いつでも買取業者に買い取ってもらえる状態にしておきましょう。
買取査定は心理戦の側面も大きいので、一見細かな部分ではありますが、こういった配慮が功を奏することも決して少なくありません。
どれだけ「今すぐに売るつもりです!」と言ったところで、クルマに荷物がパンパンに入っていたら何だか信憑性に欠けてしまいます。
車内をカラッポにしてすぐに引き取れる状態にした上で、「明日売るならいくらまで上がりますか?」と期限を切って聞くとさらに効果的です。
行動を伴う言葉で示すのが効果的ってコトね。
交渉では相手を信用させることが大切だからね。
多くのケースでは自宅に来てもらって査定することになるので、売る気が無くても荷物だけは家の中に引き上げておきましょう。
「なるべく早く売りたいんで、もう先に荷物引き上げてるんですよ!」と軽く伝えるだけで、「この人は早く売ってくれる」印象が強まります。
NGな交渉3選
では続いて、交渉する時に避けるべきNGな交渉方法についてもご紹介しておきます。
ビジネス的な金額交渉といっても相手も人間なので、「何だかこの人キライ…」と思われてしまっては高額査定を引き出すのは困難です。
しかし一方で、相手に配慮し過ぎても足元を見られて査定額が低くなってしまうため、なかなかさじ加減が難しいところではあります。
相手に配慮はするんだけど本心は悟られないようにって感じ?
「まぁお互いビジネスですから、えへへ。」みたいな感じかな。
冷たい態度で対応する
査定時に、「相手はこちらを騙してくるから絶対負けてはいけない」と構えすぎて冷たい態度で接するのは絶対ダメです。
そもそも交渉とは、当方もここまで、相手もここまでという膠着した状況をどう上手くすり抜けるかというゲームなので、双方が対立関係にあるのは当然です。
こちらが強くぶつかると相手も強くぶつからざるを得ません。交渉で相手の「譲歩」を引き出すには柔らかで話しやすい雰囲気が必須です。
なるほど、つまり査定員との間でダイラタンシー現象が起きちゃうってコトだね!
何その物理学者みたいな変な例え…。
冷たい態度だと融通を利かせてあげようという気が無くなる上に、早めに切り上げてしまいたいと思われて交渉の機会を失うこととなります。
常に笑顔で話す必要はありませんが、丁寧に対応するのは面倒だという人もいるハズです。そんな時は、同じ内容でも声のトーンを少し上げるだけで印象が変わるので試してみましょう。
強引に査定額アップを迫る
2つ目のNG交渉は、肝心の金額交渉の際に強引に迫ることです。冷たい態度で強引に金額アップを要求するなんてことは言語道断です。
でも「交渉」って聞くと、強く出ないといけない気がするけど?
一般的に強い態度で出る人には譲歩しないんだよ…。
交渉する側の感覚として、強い態度を示す人は後々も要求が多く面倒なケースが多いので、譲歩して交渉をまとめる手法を避けたがります。
買取額には納得しても、諸費用は値引けないのか・必要書類はそちらで取得してくれ等、一度要求に応えるとエスカレートする人が多いためです。
何だか妙に詳しいよね、まるで経験あるみたい。
一般人とのハードな交渉を何年もしてたからね。
そのため、査定額アップを狙うならしっかりと理由を付けて交渉するようにしましょう。上記のプラスの交渉術でご紹介した「セールスポイントを伝える」を参考にしてください。
- メーカーでは人気の車種・グレード・ボディカラーである
- オーナーの間では必須のオプションが付いている
- 定期的な点検をしている(各部の状況も詳しく伝えるとよい)
- 他社の査定でプラスになると伝えられたポイント
- クルマへの思い入れが強く大切に扱ってきた
etc…
査定員の質問に慌てる
最後のNG交渉は、査定員の鋭い質問に慌てて態度に出てしまうことです。意識しておかないと考えが相手にバレてしまうので注意が必要です。
買取査定の際には、査定員にクルマの状態やこれまでの経過について色々と質問されますが、中には減額に繋がるような質問もあります。
買取に不利な質問を受けた時に図星だった場合、思わず「えっ…い、いや…そっ、そんなことっ…」なんて言ったらもうバレバレです。
でも準備してなかったら、すぐに上手く答えることなんてできないよ…。
そう、だから事前に備えておくのが大切なんだ。
自分のクルマを売る時に、不利になりそうなポイントについてはあらかじめ想定問答を考えておくことが必要です。
株主総会や会議・説明会では想定問答集と呼ばれる、事前に想定される質問とその回答を用意しておくのが一般的です。
例えば、買取査定でも以下のような想定問答集を事前に考えておくことで、不利なポイントでも抗弁でき減額の理由に利用されにくくなります。
■ 買取査定時の想定問答集例
指摘内容 | 説明の方針 | 答え方 |
年式・走行距離が古い | 適切にメンテナンスしてきたため他より値落ちは少ないはず。 相場価格で判断せず、しっかり現車を見てほしい。 |
「購入した時から売る時のことを考えて、 年に2~3回は近くの整備工場で点検していました。 中古車の中ではかなり状態は良い方だと思うので、 しっかり見てもらえれば嬉しいです。」 |
ディーラー車検を通してない | 地元では古くから有名な整備工場に依頼している。 定期的にディーラーでもクルマを診てもらっている。 |
「ディーラーが少し遠いので、両親や近所の間でも 評判の整備工場を紹介してもらって利用していました。 コンピューターの故障等でディーラーに訪問した際には 車両点検していたので、10年過ぎた今でも好調です。」 |
需要の少ないスポーツ仕様 | 高スペックでありながら日常使用も可能であり、高い人気がある。 中古車価格も高止まりしている。 |
「スポーツモデルではありますが、 日常使いにも適していると定評のあるモデルで、 このスポーツ車専門店では高い人気があります。 同価格帯のライバル車と比べて相場価格も高いので、 欲しい人は高くても買うと思います。」 |
少しでも非を認めると、「やっぱりその点で減額せざるを得ないんですよね〜」って言われるからね…。
そそ、とりあえずでも言い返しておくのは大切。
修復歴の確認のために過去に事故を起こしたかどうかもよく聞かれます。修復歴があると査定額は20万から高ければ50万以上の減額となります。
修復歴の有無は買取業者が最も気をつけるポイントの1つなので、ウソを付いても絶対にバレるので正直に伝えましょう。
事故を起こしたとしても車両の骨格にダメージが無ければ修復歴は付かないので、事前に修理してもらったお店で確認しておきましょう。
凹んだフロントバンパーを交換したり、ドアのキズを軽く板金したくらいなら全然大丈夫。
「シャーシに損傷いってますか?」と聞いてみよう。
クルマを高く売るには「一括査定」
せっかく同じクルマを売るのであれば、最も高く買い取ってくれるお店で売るべきです。
最も手軽に売れるのはディーラー下取りですが、実際の買取相場と比較して10~50万以上安い金額を提示されることも少なくありません。
ディーラーも手続きがラクだったり代車を貸してもらえたりとメリットがあるのも事実ですが、買取額という観点では損をするケースが圧倒的に多いハズです。
個人ブログやYouTubeを見ててもやっぱりディーラー査定は安いところが多いよね。
でもそれは仕方ないところもあるんだ。
クルマを売却する時は、まず初めに今の愛車の相場がいくらくらいかをチェックして、目指すべき買取価格を決めることが大切です。
買取相場とはオートオークションの相場を指すことが多いですが、通常は業者しか参加できないため私達のような一般人は見ることができません。
しかし今は無料かつ個人情報不要で実際の買取相場が見れるサイトも幾つかあるので、一括査定を利用する前にぜひ一度チェックしてみましょう。
中古車販売店・買取専門店を狙う
ディーラーはあくまでも新車販売がメイン業務なので、実際の相場に基づいて高く買い取ろうという意識はあまりありません。
ディーラー以外の買取業者ならクルマを買取して販売することが業務なので、ライバル同士で競い合って買取額が高く吊り上がる傾向にあります。
買取業者は大きく中古車販売店と買取専門店の2種類に分かれていますが、最近はガリバーやビッグモーターのように「買取専門だけど販売もしている」という店舗が増えています。
- 中古車販売店…基本はオークション相場を基準に買取を行うが、手元で展示・販売したいクルマや既に注文の入っているクルマでは買取相場以上の金額が出る。
- 買取専門店…大量の車両を買取・売却しているため、効率良くメンテナンスを行ったり1台当たりの各種経費・手数料を抑えられるため、全体的に高い買取額を提示できる。
大手買取業者として筆頭に上がるのは某ビッグモーターですが、皆さんもご存知の通り令和5年夏ごろに明るみに出た不祥事により信用が地に落ちてしまいました。
いやもうホント次から次へと不祥事が出てくるよね…。
お客さんを騙してお金を取るなんて!教育教育教育死刑死刑教育教育ー!
私が実際に利用した中では、オートバックスが運営する「オートバックスカーズ」が丁寧な説明&誠実な対応でオススメできると感じます。
「後日減額なし」・「買取額を紙面で提示」・「買取額を5日間保証」という3つの特徴は、一度でも車買取をしたことのある人なら非常に安心できることが分かるハズです。
クルマを高く売るテクニック
クルマを売る時は誰もがなるべく高く売りたいと考えていますが、何度も経験するものではないので具体的な方法が分からない人も多いハズです。
まぁそうだよね。でもどんな売り方したってそんなに変わらないんじゃない?
いやいや、20〜30万はすぐに差が付くと思うよ。
初めに考えるべきは売却時期で最も高く売れるのは新生活が始まる前の2〜3月、車両の状態としては車検直前や走行距離の節目手前がオススメです。
それぞれのタイミングについての詳しい解説や、オススメの売却時期ランキングを以下の記事にまとめているので参考にご覧ください。
クルマを売却する時にはたくさんの必要書類があるため、売りたいタイミングで書類が揃わず困ってしまうことがよく起こります。
必要書類は車検証・自賠責保険証の他にも納税証明書やリサイクル券など多岐に渡るため、以下の記事で必要書類と再発行の方法を整理しました。
意外と必要書類を紛失してしまってることも多いから、再発行について説明してくれるのは嬉しいね。
今は郵送対応できる書類も多いので安心。
次に買取してもらうには買取業者と金額を調整する必要がありますが、ここではある一定の交渉術が無いと買い叩かれて損をしてしまいます。
普段の生活の中で交渉経験の少ない人は買取業者の強気の態度に負けてしまうかもしれないので、簡単に実践できる交渉術もまとめました。
どれもカンタンに真似できるから安心だね。
知っているかどうかだけの問題だと思うよ。
実績のある一括査定サービスを選ぶ
中古車販売店・買取専門店は街中にたくさんありますが、高く売るためには複数の店舗を回って比較・交渉することが必須です。
しかし、自分の足で回るのは時間も労力もかかるので、複数の買取店へ査定依頼を送る作業を無料で代行してくれるのが「一括査定」と呼ばれる買取サービスとなります。
ただ、「一括査定」と聞くと営業電話が鳴りやまない・強引に買取を迫られるといった印象を持つ人もいます。
そういったトラブルを防ぐためには既に多くの人が利用している実績のある買取サービスを選ぶと、リスクを最小限に減らし安心して取引ができます。
人気や実績のある一括査定サービスを「人気オススメ一括査定ランキング7選」と題して徹底比較していますので、ぜひ以下のリンク先から参考にご覧ください。
に応えられる買取サービスもあります。
しつこい営業電話が無かったり、10年落ち・10万kmみたいな古いクルマでも売れる?
営業電話無し・古いクルマが得意なサービスもあるよ。
ちなみに、一括査定の利用実績ではナビクルが400万件以上と圧倒的です。常にユーザーから買取業者の評価もされており、悪質な買取店は排除される仕組みが確立されています。
買取業者の中には不当に低い買取額を提示したり、強硬な姿勢で交渉をする業者が一定数存在する。これらの悪質業者をなるべく排除するには、公開されている利用実績の多い買取サービスを利用することが大切。優良な買取業者を厳選して提携している可能性が高いため、適正な価格で安心して利用できる。
まとめ
クルマを高く売るには、複数の買取業者で比較するのが最も大事なポイントですが、交渉を上手く進めることも同じくらい大切です。
確かに相手は車買取のプロですが、クルマを売る側の私たちの中で交渉の事前準備をしてから申し込む人はそれほど多くないのが現実なので、実は想像以上に効果があります。
どの交渉術もそれほど難しくなく、知っているかどうかだけで最終的な買取額が10~50万以上変わることとなるので、ぜひ何度か読み返してマスターしてみてください。
YouTubeとかで「車売却してみた!」っていう動画もたくさんあって参考になるね。
リアルな雰囲気を体験できるから、心構えしておくのにイイね。