ビッグモーターは、「買取台数6年連続日本一」を掲げている、ガリバーと並ぶ大手自動車販売店として業界でトップシェアを誇る会社でした。
しかし、令和5年に大きな不祥事が明らかになり、7月に会見を行ってから急速にその勢いが衰えることとなりました。
今回は、ビッグモーターの起こした様々な不祥事や・会見の様子や創業一族の兼重家、一部ネタ動画も含めてご紹介していきたいと思います。
今は伊藤忠が買い取って、新会社「WECARS」が設立されたんだよね。
さぁ、果たして再建できるか否か!
ビッグモーターは大手中古車販売・買取業者
ビッグモーターは、1976年(昭和51年)1月に山口県で「兼重オートサービス」として創業された大手中古車販売・買取業者です。1980年(昭和55年)2月にビッグモーターに改名しました。
2016年に関西に本拠を構える株式会社ハナテンを買収してから一気に全国展開が勢いづいたと言われています。「ハナテン、中古車セン、ター♪」というCMが関西で知られていました。
放出(ハナテン)っていう地名なんだよね。あと電話番号も「8710(ハナテン)」だったみたい。
一度聞いたら忘れずに覚えてられそう。
ビッグモーターは、これまで中古車買取・販売・修理・メンテナンスがバラバラに分かれていたものを1つに統合して、ワンストップでクルマの面倒が全て見れる店舗として展開しました。
「6年連続買取ナンバーワン」と謳っているように展開事業は中古車買取・販売がメインですが、車検や修理・メンテナンスも広大な敷地と資産力でまとめて対応している点が魅力です。
でも、その修理部門でお客さんの車をゴルフボールでゴンゴンしてたんだよね…。
ま、まぁ残念ながらそういうことになるね…。
買取業者としては誰もが知る最大手
中古車を乗り換える時には、ディーラー下取りで出す他にも中古車販売店・買取専門店・個人売買といった様々な方法がありますが、やはり最も人気があるのは一括査定です。
一括査定では大手買取業者と呼ばれる買取業者が10社ほどありますが、その中でビッグモーターは最大手の1つで、多くの買取サービスと提携していることで知られていました。
■ 買取サービス別の大手買取業者の参加有無
ナビクル | ズバット車買取 | MOTA車買取 | ユーカーパック | カーセンサー | |
オートバックス | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
アップル | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
カーセブン | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ユーポス | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ラビット | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
カーチス | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ネクステージ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ガリバー | × | ○ | ○ | × | ○ |
ビッグモーター | ○ | ○ | × | × | ○ |
※ 各社公式サイト等より独自調査(2023)
上記の買取サービスはいずれも人気の高い中古車買取サイトで、各社の特徴は以下のリンク先で「オススメ人気買取サービス7選」としてまとめていますので、ぜひ一度ご覧ください。
しかし、ビッグモーターは確かにネットやX(Twitter)の口コミでも高い査定額が出ると話題でしたが、それと同じくらい買取後の減額やキャンセルのトラブル事例も散見されました。
車買取査定はブラックボックス的な面があるため、そこを悪用したムリな減額を乱用していたであろうことは、今の騒動を見ると「想像に難くないな」と多くの人が感じるところでしょう。
そりゃ「死刑死刑死刑!」なんて小学生が使うような言葉が日常的に用いられるような職場だもんね…。
大変申し訳御座いません。指導徹底致します。
ちなみにディーラー査定は一括査定と比較して数万円~30万以上価格差が付くことも珍しくないので、一度査定してもらうにはイイですが即決はせずしっかり検討することが大切です。
ただし、ディーラー査定にも手続きがカンタンであったり代車を用意してくれたりとメリットもあるので、以下のリンク先記事を参考にしながら自分に合った売却方法を考えましょう。
不祥事発覚の経緯と一覧まとめ
ビッグモーターの数々の不正は、令和5年7月より大きな問題として取り上げられていますが、ことの始まりは2021年の水増し請求問題です。
ビッグモーター関係者から損保の業界団体に対して「妥当な修理範囲を超えて損害額を計上し、保険会社に請求している」との内部告発がありました。
それを受けて損害保険会社3社は実態調査に乗り出し、2022年6月に調査報告書を提出したという経緯があります。この調査報告書は今もビッグモーターのHPより閲覧可能です。
令和5年3月頃には車検の不正が明るみになり、その中で令和5年4月に「故意にタイヤをパンクさせる不正動画」が拡散されて一気に話題となりました。
支払う保険会社側として当然写真は確認するものの、原因を断定することは非常に難しいため1件ずつ調査はしていられないというのが現実です。
修理費用もたかだか10万くらいだし、調査費用の方がかさんじゃうよね。
保険会社の人件費もかかっちゃうし…。
故意にタイヤをパンク
令和5年4月に故意にタイヤをパンクさせる動画が拡散され話題になりました。これは事故に見せかけて保険請求して、タイヤを新品に交換させるために行っていた行為です。
ビッグモーターとしては、タイヤ交換の工賃である数千円の売り上げを計上するためだけに、お客さんのクルマをわざとパンクさせていました。
でもパンク単体って自動車保険は基本的に免責なんだけどね。何かそういう特約とか付けてたのかなぁ?
フェンダーも同時に傷つけてたとか?
これまでの水増し請求や車検不正(前検査・後整備)は、まだ自動車業界ならあり得るかも…というラインでしたが、さすがにお客さんのクルマを勝手に傷つける行為は炎上しました。
経営幹部へのパワハラLINE
この事実は令和5年7月25日の会見後にビッグモーター元社員らが流出させ始めたもので、元副社長の兼重宏一氏と幹部とのLINEグループでの以下のようなやり取りを指します。
(原文ママ)
「教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育」
「大変申し訳御座いません。厳しく改善指導致します。」
「大変申し訳御座いません。即指導致します。」
「大変申し訳御座いません。指導徹底致します。」
この「教育」と「死刑」という、およそ意味のかけ離れたパワーワードは非常に印象が強く、YouTube等で様々なネットのおもちゃとして遊ばれています。
みんなこういうの好きだからね、仕方ないね(笑)。
コメントとかで大喜利が始まってたり。
このパワハラをネタとして使いたい場合は「ビッグモーター副社長構文」としてピクシブ百科事典で詳しく説明されているので、よく理解してから活用しましょう。
こんな他人の不幸で遊ぶなんて!教育教育教育教育教育教育教育教育教育反省反省反省反省反省教育教育教育ー!
「死刑」の方が頭弱そうでユーモア度アップ。
経営幹部へのパワハラがあるということは、当然その下の店長に対するパワハラもあります。20代の元店長は様々なパワハラの末、暴力を受けたことをきっかけに退職したようです。
除草剤で街路樹を枯らす
これは令和5年7月の会見後に明らかになった疑惑で、ビッグモーターの売りである大量の展示車を見せるために周囲の街路樹を枯らした行為です。
単純に枯れていただけなら言い訳もできましたが、グーグルマップだと過去の生い茂っている状態と比較できるため、ほぼ立証されてしまいました。
この群馬県にある太田店をグーグルマップで時系列を遡ってみると、2018年までは生い茂っていたのがドンドンと枯れていく様子が確認できます。以下は2018年7月の様子です。
「Googleマップで見る」をクリックして、右上の「他の日付を見る」で時を進めていくと、2018年7月より明らかに樹木の元気が無くなっていく様子が分かると思います。
ひええぇ~、ドンドン枯れていってる~!
行き過ぎた環境整備だねぇ…。
令和5年8月ごろには、除草剤を撒いていたことを認める店舗も表れ始めて、札幌市では被害届と同時に賠償請求も行われています。賠償額はおよそ1本10~20万と言われています。
ちなみに、原因は幹部が行う「環境整備点検」の厳しさで、葉っぱ一枚で降格や転勤を命じられるため「いっそ枯らしてしまえ」となったようです。
5年くらい前に宏一氏が副社長になった頃から激化したようで、除草剤はバレないように女性トイレに保管されることが多かったようです。
ビッグモーターの役員により1年に8回程度行われる店舗視察運動。「売上」「清掃状況」を中心に厳しく点検され、不備があれば当日中に異動命令が出ることもある。しかし、便器は隅々まで手で洗う、ドアの枠の上を舐めてホコリが乗っていたらアウト等、常軌を逸した厳しさであった。店舗前の雑草は何回ぬいてもキリがないため、役員から直接の指示は無いものの、歴代の店長から受け継いだ作業として除草剤を撒いている店舗が多かった様子。
整備点検当日の夜9時くらいまでにLINEで異動命令が出なかったら大丈夫、みたいな緊張感があったみたいだね…。
その日に異動が出るなんて怖すぎる…。
これもネットでは、兼重氏の持つ青葉台の自宅・熱海の別荘ではビッグモーターの店舗と違い緑豊かな様子と比較して揶揄されています。
熱海の別荘の見晴らしスゴくいいなぁ、羨ましい…。
俺はどっちかというと湯河原の方が好きだけど。
兼重社長の豪邸は以下のGoogleマップより確認できます。約1650坪と驚きの広さですが、ご近所さんからは「要塞」と呼ばれており交流はほぼ無いようです。
ここって元々はソニー創業者の1人だった盛田昭夫さん宅の跡地なんだよね。
盛田さんの頃はご近所さんと交流もあったみたい。
不正な車検
ビッグモーターは国が行うべき車検の代理実施が認められた指定工場ですが、車検を行う場合は24ヶ月点検整備→車検と順番が決まっています。
しかし、車検対応スタッフや検査員の不足から、先に車検を名目上通して後から整備を行う「前検査・後整備」が横行していました。
他にも検査員の資格を持たない人が書類を記入したり、オイル交換の費用を請求しておきながら実際には何もしていなかったりと、完全に詐欺でしかない事例も報告されています。
ホント普通に詐欺なんだよね…、ちょっとズルいとかそんなんじゃなくて…。
架空の整備がたくさんあったみたいだよ。
アドオンローンの乱用
これは中古車を購入するときのワナで、ビッグモーターに限った話ではなくクルマ業界全体で流行っていた時期もあったものの、最近は槍玉に挙げられています。
簡単に言うと、お情けで1年経ったら解約するつもりで10年ローンを組んだものの、1年後に解約しようとすると10年分の利子が全て乗っていた…という鬼のような営業手法です。
いやだから、営業手法じゃなくてフツーにただの詐欺だって…。
グレーゾーンに躊躇なく切り込んでくるね。
「アドオン方式」ではローン契約した時点で支払うべき利子総額が決まっており、1年で解約しようが10年で解約しようが利子は減額されません。
このアドオンローン自体は違法ではありませんが、ビッグモーターでは「1年で解約すれば利子も全然かからないんで!」と言って勧めていたのがダメなところです。
買取額の後日減額
ビッグモーターは「買取台数6年連続日本一」を売り文句としていて、非常にたくさんのクルマを買い取っていたことで有名です。
ただ、単純に人気があって多くの人が利用していたという側面もありますが、強引に相場価格以上で買取するという「逆ダンピング」的な拡大戦略も功を奏していました。
つまり市場を乱すほど不当に高く買い取って、自社のシェアを伸ばしてたってコトね。
ダンピングは不当廉売とも言って、多くの業界で制限されてるからね。
高く買い取っていただけなら良い声がたくさん聞こえてきそうなものですが、口コミや評価レビューでは買取契約後の減額が多く聞かれたのもビッグモーターの特徴です。
以下の動画では、買取査定で修復歴等が見つかった際に減額の相場価格を超えて減額するよう、上司からLINEで指示があったことを元店長が告発しています。
高く買い取るだけじゃ利益を圧迫するから、後から減額することで帳尻を合わせてたんじゃ…。
これぞ「あと乗せサクサク」作戦…。
謝罪会見の様子と息子の宏一氏
2021年の水増し請求から一度も正式な会見を行ってこなかったビッグモーターですが、令和5年7月25日に初めて社長であった兼重宏行氏(71)が会見を行いました。
「経営層からの指示は一切なく、社員の単独判断で行われたものだ」と怒りを露にするものの、露にし過ぎて「ゴルフで車を傷つけるなんてゴルフに対する冒涜だ」という明後日へ向いた発言も飛び出しました。
私じゃないんです!部下が!勝手に!こんなコトを!って…。いくら弁護士の入れ知恵だとしてもねぇ…。
ちょっと無責任に感じちゃうかな…。
会見のフル動画は2時間ありますので、時間がある時にでもご覧いただければと思います。一見優しそうですが、バキバキの経営計画書を作った兼重氏の素顔もちょこちょこ垣間見えます。
元副社長だった息子の宏一氏
ビッグモーターのパワハラ気質が強まったのは、約5年前に兼重宏行元社長の息子である宏一氏が副社長に就任してからだと言われています。
宏一氏は早稲田大学を卒業して損保ジャパンへ就職した後、海外でMBA(経営学修士)を取得しており学歴は優秀ですが、その代わりに実務はほとんど経験していません。
そのためか、周囲からは「スタッフを人間と思わない冷徹な人」といった評価を受けていて、机上の理論武装に耽っていたようにも思えます。
ビジネスも経営も結局は人間がするんだから、人間関係はとっても大切だと思うんだけど…。
その辺りがまだよく分からなかったんじゃない?
不祥事会見後の経過まとめ
今回のビッグモーターの不祥事に伴う経過について、時系列で主な出来事をまとめてみました。
令和6年5月
伊藤忠の買収によりR6.5.1付で新会社「WECARS」を設立しました。
元々、ヤナセも取り扱っている伊藤忠としては全国の販売網が魅力だったようです。
兼重氏より経営を引き継いでいた和泉社長も退任し、兼重一家との関わりの一切ない新規自動車店として生まれ変わることとなりました。
あの一家は一体どこで何をしてるんだろう…。
ソニーの盛田さんが住んでたあそこの豪邸で隠居してるんじゃない?
旧ビッグモーターは社名を「BALM」に改め、これまでの負債処理や損害賠償の対応にあたるとのことでした。
こちらも、別会社が兼重一家から100%の株式を買い取って関係性を絶った上で業務を進めていくとこととなりました。
令和5年12月
伊藤忠によるビッグモーター買収の検討が始まり、来春までに不良資産を一切引き継がない形で話がまとまれば買収の可能性がでてきました。
伊藤忠は中古車販売や自動車整備・保険事業も行っているため、全国に多数の拠点を持つビッグモーターの買収には前向きです。
しばらくは店舗周辺の草木も枯れてて視界良好だしね。
いや、そんな目論見は無いでしょ…。
買収の検討を発表した当日は株価も2〜3%上昇し、株主も好意的に捉えているようなので、今後も伊藤忠の動きには注目が集まりそうです。
令和5年11月
総合商社の伊藤忠商事がビッグモーターの買収に向けて検討を始めました。伊藤忠は元々ヤナセを傘下に持っているため、中古車・保険・自動車ローンも得意分野ではあります。
ただ、兼重一族の株式を含む全ての関与を100%断ち切ることを条件としていて、検討結果次第ではご破算になる可能性も十分にあると報道されています。
買収検討を発表した時も株価は下がってないみたいだね。株主さん的にはOKなのかな?
自分達の事業にするのか、売り抜けるかにもよるんじゃない?
また後半には保険代理店登録が取り消しされるという前代未聞の処分が下され、任意保険だけでなく自賠責保険も取り扱えなくなりました。
これに加えて、複数の店舗で民間車検場の指定取り消しも受けているため、ほぼ継続車検が機能しない店舗もたくさん出てしまっています。
令和5年10月
国土交通省の処分に関する反論手続きに出席しないため、ビッグモーターの整備工場である34工場のうち12工場について民間車検場としての指定取り消しを行う方針です。
通常であれば出席した上で、謝罪の言葉と処分受け入れの意向を示す企業が多いと思われますが、こんなところにもビッグモーターの企業風土が伺えると言えます。
令和5年9月
店舗前の街路樹を除草剤で枯らしていた問題について、神奈川県がビッグモーターに対して約785万の損害賠償請求を求めました。
最近では札幌市・川崎市・名古屋市・兵庫県等いくつかの自治体が調査・警察への被害届・賠償請求に踏み切っていますが、神奈川県の約785万は賠償請求としては最大規模の金額です。
ちなみに、ビッグモーターが愛用している除草剤は「除草王」と呼ばれるシリーズの「ザッソージエース」で、約2,000円で5Lと大容量なので広範囲を雑草による視界遮断から保護できます。
「サッと広がり」「スッと染み込み」「根まで枯らす」と3拍子揃った強力な除草剤を使用するビッグモーターには、まさに「草も生えない」行き過ぎた経営理念が透けて見えます。
「なるべく早く支払います」って回答してるらしいけど、もしかしてお金無くなるまで逃げるつもりなんじゃ?
普通は「来月中に必ず支払います!」とか期限切って言うよねぇ…。
これ以上内部情報をリークしないよう、「秘密保持に関する誓約書」に対して9/15までに署名を強制させる通達がありました。
退職後であっても損害賠償請求を求める可能性があるという内容でしたが、早速ニュースで取り上げられていてダダ漏れとなっており、風通しの良い企業風土になってきました。
7月の会見直後には不祥事発覚前の報酬を最低6ヶ月は補填すると伝えていましたが、「1店舗当たり500万円売上アップしなければ補填しない」と方針を180度反転させました。
現役社員からは「売上がこれまでの10分の1になってるのに、本気の戦いって…そらムリやて工藤…」と嘆きの声が出ています。
※ Yahoo!ニュース「ビッグモーター」新たなノルマ 1店舗“500万円上積み”も…現役社員「仕事全然ない状態」
「朝令暮改」とはまさにこのことだね、こりゃまた退職が加速しそう。
何かこの和泉社長もウソっぽく見えてきた…。
令和5年8月
8/14にビッグモーターが借入金90億円の借り換えを銀行団へ打診していた件について、今回の不祥事で顧客離れが進むことで融資のリスクが増大するとして断りを入れました。
大手中古車サイトのカーセンサーとグーネットがビッグモーターの車両掲載を取り止めることを発表しました。
カーセンサー・グーネットと言えば業界最大手の二大中古車サイトなので、それらで全く車両を掲載できないというのはかなりの痛手であろうと思われます。
ただでさえ、店頭の展示車が次々とオートオークションに流れていると言われている中で、ますます車両を現金化する販路が減ってしまうこととなります。
従業員に対しては、8月以降の半年間は従業員の歩合給を6ヶ月間保証する意向も示しています。人材流出を食い止めるという話ですが、ビッグモーターは元々非常に離職率の高い職場でもあります。
兼重元社長が「短期間で1,000人も退職してますよね!?」と聞かれたら、「え、でも1,000人採用したから人数は変わんないけど?何かおかしいの?えっ?あれ?」とキョトンとしていたのがまた怖いというか…。
そりゃ「社員は商品」って書かれてるくらいだから…。
令和5年7月
7月25日に初めてビッグモーターとして公式会見を実施。しかし「全て部下の行ったことだ」と責任逃れとも言える内容は、さらに不信感を募らせる結果となった。
ビッグモーター事件なぜなに質問箱
今回の一連のビッグモーター事件に関する疑問について、一問一答でカンタンにお答えしてみようと思います。
今回の事件は分かりやすく言うと何をやらかした?
これまでも様々な不祥事や詐欺ギリギリのライン、たまに少し越えたりした対応を繰り返していたビッグモーターでしたが、クルマを故意にパンクさせる動画が流出して大問題となりました。
なぜパンクさせたかというと、パンクに関する修理代を保険会社に不正請求することで1台当たり数千円の利益を得ることができたためです。
保険金水増し請求の不正ってどんな仕組み?
事故や故障で入庫されたクルマを保険を使って修理する時に、一緒に損傷しそう・壊れそうな箇所をガンガンどついてから請求していたことが発覚しました。
最もニュースで取り上げられているゴルフボールは雹(ひょう)災の時に使われていました。雹はどこから降るか分からないので、クルマ全体をどつき放題だったというワケです。
ビッグモーターが上場廃止した理由は?
ビッグモーターはそもそも上場していません。一説によると上場するための様々な手続きや審査に嫌気が差した兼重元社長が諦めたとのウワサ話があります。
確かに「部下の生殺与奪件を与える」等といった内容を事業の根幹に当たる経営計画書に書いてしまう人であれば、上場企業の一般的なルールが理解できなくて当然とも言えます。
元々子会社だったハナテンが2016年に上場廃止したから、それと勘違いしてるっぽいね。
ハナテンは「放出」っていう大阪の地名から付いた名前なんだよ。
ビッグモーターは潰れる?倒産する?
90億の借り換えを拒否されたり、現在は信頼が地に落ちているものの、倒産するかどうかは分からないというのが私の感覚です。
上場企業であれば株主がいるためにモラルやコンプライアンスがより厳しく問われますが、ビッグモーターは非上場企業なので、社会的責任より現実に今後も稼げるかが問題です。
現在は信頼が地を這ってガリガリ削っている状態なので業績回復は難しそうですが、兼重家のビッグアセットから離れて営業姿勢を一新すれば復活の可能性はあると考えます。
副社長がコナン君と呼ばれる理由は?
ビッグモーターの元副社長である兼重宏一氏は、ゴルフ場での集合写真を元に身長145cm(少なくとも160cm以下)程度とかなり低いことが大きな理由として挙げられます。
学歴は早稲田大学商学部で、2015年にはアメリカでMBA(大学で難しい経営を学んだことの証明)を取得していて、インテリ系の印象があることもコナン君らしさを感じます。
でもさぁ、コナン君もそうだけど本当に頭の良い人は死刑死刑なんて言わないんじゃ…。
大変申し訳御座いません。指導徹底致します。
まとめ
今回は、ビッグモーターの起こした様々な不祥事やその後の経過、兼重一族について色々とご紹介してきました。
これからもまだまだ動きがあると思われるので、随時新しい情報をお伝えしていければと思います。
最終的にはどうなっちゃうのかな?やっぱり倒産?
計画倒産で持ち逃げか、真摯に立て直しするか…。