ミニのクロスオーバー試乗レビュー、
今回は運転するたびに目にする、
インテリアを詳しく見ていきます。
現在のミニは、
BMWの別ブランドとなりますが、
車の印象はBMWとは随分異なります。
やはりそこにあるのは、
長年続くミニの歴史が詰まった、
拘りのインテリアなのだと思います。
ドイツ車とは異なるデザイン
車の中に乗り込んで、
サッと周りを見渡してみると、
ドイツ車とは明らかに違う雰囲気です。
全体的に丸で統一したイメージで、
センターナビやドアノブ等も徹底して、
丸いコンセプトが貫かれています。
シフトレバー奥のパネルには、
特徴的な凹凸のあるスイッチが並び、
飛行機のコックピットのようです。
ドイツ車では、
平面的でスッキリした意匠が多いため、
ここでもミニらしさを味わえます。
スイッチ類の中心部分には、
赤いエンジンスイッチがあり、
下に押し込むとエンジンがかかります。
ブレーキを踏み込むと赤いライトが明るくなるんだよね。
細かい演出がオシャレだよね。
トグルスイッチのようなデザインは、
押し込むとコクッという感触があり、
ゴムのような小気味良い弾力を感じます。
この感触は、
センタークラスターだけではなく、
ステアリングのボタンも同じです。
ドイツ車のように、
カチッという感触ではありませんが、
不思議と何度も触れたくなる感触です。
押し込みは硬いけど、あるポイントを超えるとコクッと押せる感じだね。
どのスイッチも統一感があっていいよね。
目を引くLEDリング
中央のナビ画面を見ると、
周囲がグルリとLEDライトに囲まれ、
しかも鮮やかな光を放っています。
このリングは、
画面操作に応じて色や動きが変わり、
視覚的に楽しませてくれるギミックです。
- ナビ表示
⇒ホワイトの点灯
交差点に近づくにつれて、点灯範囲が上半円から上部1点のみまで光の幅が狭くなる。
- アイドリングストップ
⇒グリーンの点灯
エンジン停止&再始動の際にライトが円全体をグルッと回る。
- エアコン操作
⇒レッド&ブルー&ホワイトの点灯
エアコンの温度を変更すると右側がレッドで左側がブルーに変わり、ホワイトのLEDライトが回した方向へ移動する。
特にナビ案内をしている時に、
曲がる位置が目で見て分かる機能は、
利便性も考えられた素敵な機能です。
ライトが少しずつ頂点に集まってくるから、前を見ながらでも分かりやすいよね。
ナビ画面が小さいからね。
ただライトの演出は楽しいものの、
光の粒や間隔は粗くなっているため、
質感はそこまで高くありません。
さらに表示面積が少し狭いため、
情報量が少ない点もデメリットで、
デザイン性重視の功罪と言えます。
画面を有効活用するために、
左右に画面分割もできますが、
ますます画面が小さくなります。
左右非対称だから、右側の画面はほとんど使えない大きさだと思うんだけどなぁ。
かなり拡大しておくといいかな。
画面の表示自体はきれいで、
操作に対してもスムーズに動くため、
普段の使用で不満は感じないはずです。
チープな造りのメーター類
運転席に乗り込んで、
正面の計器類を見てみると、
非常に小さいことが分かります。
両手で作る輪っかに収まるくらいで、
速度計・回転計・ガソリン残量の3つが、
速度計を中心にレイアウトされています。
コンパクトと言えば、
聞こえはいいかもしれませんが、
文字が小さくて読みづらいと感じます。
機能的には問題ありませんが、
造りもプラスチック感全開で、
質感は非常に低くなっています。
もう少し質感は高くしてほしかったよねぇ…。
せっかくのオシャレ車なんだし。
左端はタコメーターですが、
表示領域が縦長かつ狭くなっていて、
目盛りが読みにくくなっています。
スポーツ走行中に、
パッと一瞬チェックしただけでは、
エンジン回転が読み取れません。
右側はガソリン残量がありますが、
非常にチープな照明が使われており、
数十年前のクルマのような印象です。
せめて、
LEDでシャープな印象を与えるなど、
質感を高める工夫が欲しいところです。
まとめ
インテリアもエクステリア同様に、
至るところがミニらしさに溢れていて、
伝統を大切にしているのだなと感じます。
スイッチ類の感触は、
ゴムのような弾力の独特な感覚で、
なんだか癖になってしまいそうです。
またナビ部分は、
円形リングが様々な色やパターンで光り、
見ているだけで楽しいギミックです。
メーター類だけは、
明らかにプラスチック感が強く、
もう少し質感に工夫が欲しかったです。
では次は、
トルクフルなディーゼルエンジンの、
走行性能をチェックしていきます。