TTクーペの40TFSI試乗、
今回は最も大切な部分である、
走行性能を詳しく見ていきます。
試乗した40TFSIは、
2.0TFSIで197psの出力となり、
TTでは廉価グレードとなっています。
上位グレードの45TFSIは、
同じ2.0TFSIエンジンであるものの、
出力は230PSまで引き上げられます。
街中で見ると、
低い姿勢でコンパクトなので、
ヒラヒラと軽やかに走りそうです。
※アウディの記事まとめ
エンジンサウンドは大きめ
公道に出て、
軽くアクセルを踏み込むと、
勇ましい音が聞こえてきます。
加速感は強くありませんが、
A3やQ2よりエンジン音が大きく、
激しく走っている感じがします。
音質も迫力があって、スポーティでいい感じだよね。
そういうボディの造りなのかな?
前が空いたときに、
ググッと踏み込んでみると、
ますますいい音が響きます。
ネットには45TFSIの加速しか無かったけど、ちょっと音が違ったよね。
この1.8Tが近い音質だったね。
エンジン音は自然な音質で、
人工的な印象はほとんど無いので、
いつまでも心地よく聞いていられます。
S3のダイナミックモードだと、
明らかに増幅されたサウンドで、
本来の音とは違う感覚があります。
ただそれはそれで、
やる気にさせる上手い演出で、
ガンガン走りたくなる音質です。
窓ガラスの辺りで音を増幅してるんだっけ?
スピーカーからではないんだよね。
意外と重厚感のある乗り味
乗り始めてすぐ思ったのは、
ヒラヒラと軽快な感じではなく、
非常に接地感の強い乗り味です。
確かにハンドルを切ると、
敏感にノーズの向きは変わりますが、
軽やかという感じではありません。
アウディのA1を思い出すような、
ドシッとした走行フィールで、
A3やQ2とは大きく異なります。
ボディ形状は違いますが、
BMWの1シリーズも同じように、
ゆっくり走らせても心地よいです。
118iは1.5Lなのに加速も気持ちよくてビックリしたね。
ホント3気筒とは思えなかったね。
普段の街乗りでは、
重厚な乗り味であるほど、
低速でも心地よく走れるはずです。
またフォルクスワーゲンと比べると、
ゴルフ7.5・GTI・Rのどれよりも、
ガッチリとした印象がありました。
ゴルフシリーズでは、
ゴルフ7.5とGTIでは差がありますが、
GTIとRは似たような乗り味です。
「R」はエンジン音と加速感で一瞬違う車のように感じるけどね。
0-100km/hで5秒以下だからなぁ。
しかし一方で、
ハンドルは決して重過ぎず、
街乗りでも快適に操作できます。
アウディドライブセレクトを、
ダイナミックモードに変更すると、
重たくスポーティな感じとなります。
しかしその状態でも、
キビキビ走らせるには程よい重さで、
普段使いもできそうな印象です。
スポーツカー的なハンドルの重さに慣れてる人なら、全然大丈夫じゃないかな。
ドイツ車のスポーツでは軽めだね。
ちなみにTTでは、
ドライブセレクトでモード変更すると、
車体の反応がしっかり変化します。
おそらく限界性能が高いほど、
モード別の違いがあると思われるため、
Q2では変化を感じられませんでした。
40TFSIだと200PS近くあるため、
モード別でしっかり走りが切り替わり、
ドライブセレクトが機能していました。
ハンドルの重さやアクセル反応もちゃんとスポーツしてたよね。
やっぱりTTはこうでなくちゃ。
ダイナミックモードでも、
意外と高回転まで引っ張らないため、
常時街乗りでも大丈夫そうです。
各速度域での印象について
アクセルを踏み込んでいくと、
良い音を奏でながらどんどん加速し、
50km/hくらいまでは勢いがあります。
ただトルクの出方は、
飛び出すような感じではなく、
しっとりとした感覚があります。
バンバン飛び出してギュンギュン曲がるクルマじゃないよね。
意外とジェントルだったよね。
50km/h以降は徐々に鈍くなり、
70km/hを超えてくると天井が見え、
急加速は難しくなってきます。
しかし、
終始サウンドはいい感じなので、
スポーツカーらしさは常に感じます。
まとめ
TTの走りは、
見た目のコンパクトさとは裏腹に、
意外と重厚感溢れる乗り味です。
しかし、
ハンドリングは俊敏な反応なので、
十分にスポーツ走行も可能です。
エンジン性能が物足りないなら、
45TFSIの230PS/370Nmであれば、
バリバリと加速してくれるはずです。
それでは最後に、
これまでの試乗を総合的に評価して、
10点満点で点数をつけたいと思います。