ゴルフR試乗レビュー、
今回はこれまでチェックしてきた、
全てのポイントを総合評価します。
ゴルフRは、
通常のゴルフとは別モデルとされる、
「最速のフォルクスワーゲン」です。
走行性能を中心として、
エクステリアやインテリアも含めた、
総合的な評価を見ていきたいと思います。
- 概要編
- エクステリア編
- インテリア編
- 走行性能編
高評価なポイント
今回の試乗で、
最も印象に残っているのは、
やはりその優れた走行性能です。
310psもの出力でありながら、
非常に扱いやすいエンジンで、
気楽に街乗りできる点は好印象です。
そして、
スポーツモデルの割には、
ハンドリングは軽めの設定です。
ただハンドルは軽いものの、
プログレッシブステアリングにより、
鋭く切り込むことも簡単です。
そして、
0-100km/h加速は4.6秒と、
ホットハッチど真ん中の俊足です。
強く踏み込んでみると、
若干のターボラグの後に、
グイグイと加速が始まります。
ただ、
アウディS3と比較すると、
加速のインパクトは弱めです。
S3では、
加速の出足が強く出るため、
高いエンジン性能を感じさせます。
一方ゴルフRは、
発進後の加速の伸びが良く、
速度が上がるほど心地よく感じます。
この辺りは好みの問題も大きいね。私はどっかんターボ感が好きだから、S3が分かりやすくていいかなぁ。
逆に言うと扱いづらい所もあるけどね。
加速時は、
乾いた心地よい音が響くため、
4気筒サウンドでも十分楽しめます。
低速時は低めの音ですが、
踏み込むと音質が変わるので、
1粒で2度美味しい印象です。
もしクルマは魅力的だけれど、
新車は高くて狙いづらいと思うなら、
中古車なら新車の6割ほどで乗れます。
年式や価格帯の希望を入れて、
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もう一歩なポイント
一方、
少し物足りないと感じたのは、
インテリアの造り込みです。
確かに、
機能的には何の問題もなく、
細かい部分まで手が届くとは思います。
しかし、
ボタンやスイッチの質感など、
決して高品質とは言えません。
通常のゴルフ7.5と比べても、
ステアリングのロゴやシート以外、
目立つような変更はありません。
また、
ステアリングのボタンは使いづらく、
押し間違いが頻発しそうな印象です。
せっかくの特別モデルなのだから、
コンセプトカラーのブルーを使ったり、
「R」専用装備が欲しいところです。
10段階評価すると?
最速のフォルクスワーゲンである、
ゴルフRを総合的に評価すると、
10点満点のうち7です。
フォルクスワーゲンらしく、
走行性能が高いだけではなく、
運転のしやすさも意識されています。
そのため、
レースモードで走っていても、
ステアリングは軽い操作感を保ちます。
また加速感も、
とても速いもののどこか穏やかで、
常に安心感を感じさせる印象でした。
しかし、
逆に言うと少し刺激が足りず、
高性能を感じづらい一面があります。
せめて、
レースモードの時だけでも、
ガチガチの設定が見たかったです。
性能は折り紙つきだから、相当激しい走りができるはずだもんね。
もっと変化があると良かったね。
そして、
インテリアはほぼゴルフ7.5の流用で、
「R」特別仕様が非常に少ない印象です。
ブルーの加飾パネルや、
「R」専用画面を用意するなど、
差別化した部分が欲しかったです。
やり過ぎないところが、
フォルクスワーゲンらしいですが、
ゴルフRは元々やり過ぎなモデルです。
もう少し尖った部分があれば、
310psの突き抜けた車が欲しい人も、
より満足できるのではないでしょうか。
まとめ
ゴルフRは、
「最速のフォルクスワーゲン」らしく、
高いスペックと走行性能を誇ります。
見た目からは、
そんなに速い車だとは分からないため、
周囲の目も気にせず乗ることができます。
ただ、
同等スペックのホットハッチの中では、
少し大人しめな印象があります。
そのため、
峠やサーキットをバリバリ走りたいなら、
一度試乗してみることをお勧めします。
たまにスポーツ走行する程度で、
普段はほぼ街乗りという感じなら、
便利で楽しく乗れると思います。