ミニクーパーS試乗レビュー、今回はゴーカートフィーリング全開のクーパーSの走行性能をインプレッションします。
ノーマルの1.5Lエンジンが、「S」モデルでは2.0Lエンジンにパワーアップしていて0-100km/h加速も6.7秒となかなかのタイムを叩き出します。
ゴーカートフィーリングも相まって、運転する楽しさ「駆けぬける歓び」を堪能できる1台に仕上がっていると感じます。
◎サイズ…全長3,860mm×全幅1,725mm×全高1,430mm
ひと言…全幅1,700mm少々と実はかなりコンパクト。
◎エンジンスペック…2.0T 192ps/280Nm(最大トルク1,350~4,600rpm)
◎0-100km/h加速タイム…6.7秒
ひと言…5ドアモデルは+0.1秒の6.8秒。
◎ホイールベース…2,495mm
◎最小回転半径…5.3m
◎トランスミッション…7速AT
ひと言…MTモデルは6速となりギア数が違う。
◎車両重量…1,270kg
ひと言…5ドアモデルは1,320kgとなり+50kg。
◎JC08モード燃費…16.4km/L
ひと言…実燃費は大体カタログ値の60~70%が目安です。
◎タイヤサイズ…17インチ 205/45
ひと言…オプションが付くと19インチ 235/35で結構硬い。大きなタイヤは高くなるので、実店舗より2~3割安くタイヤが買えるタイヤ通販がオススメ。
◎新車価格…3,880,000円
ひと言…6MTモデルは3,700,000円と約100,000円安い。
【参考】MINI公式サイト
- 概要編
- エクステリア編
- インテリア編
- 走行性能編
- 総合評価編
BMW1シリーズの118iと走行性能を中心に比較した記事もあります。3気筒1.5Lエンジンの118iと比べると、走りはクーパーSの方が抜群に優れています。
コンテンツ
乗り味・サウンド・加速感について
エンジンをかけると、
車内にもそれなりにアイドリング音が響き、
運転する前からやる気にさせます。
遮音が効いていないといえばそうですが、
元々楽しく走るためのモデルなので、
気にならない人が多いのではと感じます。
まぁでも全然音楽は楽しめるレベルだから大丈夫。
程よいチューニング具合だよね。
公道に出て、
グッと少し強めにアクセルを踏んでみると、
かなり敏感に気持ちよく飛び出します。
上手く調整もできるレベルですが、
強く踏むとかなりグッと進むので、
乗り始めは慣れが必要かもしれません。
小さなボディを、
パワフルなエンジンで押し出す感覚は、
思わずニヤリとさせられます。
迫力満点のエンジンサウンド
アクセルを奥まで踏み込んでみると、
重低音を効かせたドドドッという音が、
全く遠慮なく車内に響き渡ります。
静かにジャズを聴きながらだと、
音楽が全く分からなくなるほどで、
クルマが走りに集中させようとしてきます。
サウンドは非常にスポーティで、
単なる4気筒2.0Lエンジンとは思えないので、
少々色付けがなされている印象ではあります。
外から見た可愛さと乗ったときのギャップがステキ。
いわゆるギャップ萌えみたいなやつ…?
途切れない自然な加速感
加速感もとても良く、
50km/hくらいまでは羽のような軽さで加速し、
どこにでもスイスイと運んでくれます。
スピードがある程度乗ってきても、
概ね90km/hくらいまではスムーズさを維持し、
加速感の落ちはあまり気になりません。
同じような加速感を保ったまま、
スイーッと速度が乗っていくため、
快適なツーリングカーとしても十分な性能です。
1シリーズとも似た感覚があり、
あちらも3気筒エンジンにしては心地よく、
気持ち良く上まで回ってくれます。
足回りは硬めだが心地良い
足回りは機敏なハンドリングに耐えるよう、
少し硬めで締まっている印象がありますが、
快適性を保てるレベルに維持されています。
ただそれでも国産車から乗り換えると、
「何だかゴツゴツするなぁ…」といった、
マイナスイメージを持つ人もいると思います。
そんな時はブリヂストンのREGNOや、
コンチネンタルのプレミアムコンタクト等の、
高級なコンフォートタイヤがお勧めです。
ネット通販でタイヤは安く買う
ただし16・17インチにもなると、
タイヤが大きく価格も上がるので、
メンテナンスには注意が必要です。
タイヤは本体価格+工賃の合計ですが、
現在はネット通販系のタイヤショップが、
最も安くタイヤ交換ができます。
固定費が無いため店舗型より1~2割安く、
工賃も全国一律で安く協定されている上に、
購入したタイヤを直接取付店へ送付OKです。
人気なのはタイヤの種類が多いタイヤフッド、
低価格タイヤ・小径タイヤに強いオートウェイ、
この2つが人気が高くオススメと言えます。
※タイヤフッド
※オートウェイ
ゴーカートフィーリングは唯一無二
ミニらしさの代名詞とも言える、
ゴーカートフィーリングですが、
私はこの初試乗まで知りませんでした。
試しに50km/hほど出ている状態で、
ハンドルを左右に鋭めに切ってみると、
驚くほどキュキュッと軽く鼻先が動きます。
ケイマンとも近い印象がある
感覚的には、
ポルシェのケイマンに近いレベルで、
手足のように操作することができます。
ケイマンよりは遊びがありますが、
ハンドリングの印象的にはよく似ていて、
それをもう少し穏やかにしたイメージです。
ケイマンよりは人工的なアシスト感があるけど、それも心地良く感じるね。
運転もしやすいし絶妙なセッティング。
機敏でないアウディ・TTとは全然違う
同じスポーティなクーペでは、
アウディにもTTと呼ばれるモデルがありますが、
コチラは全く機敏ではありません。
「ラグジュアリークーペ」の位置づけ通り、
鋭いハンドリングにはあまり反応せず、
アクセルレスポンスもゆったり優雅な印象です。
クーパーSは標準のドライブモードでも、
十二分に機敏な反応を見せてくれますが、
さらにスポーティに切り替えることも可能です。
車重は1,270kgと軽い方ですが、
乗り味自体は重厚感たっぷりで、
接地感も強く安心してバリバリ飛ばせます。
まとめ
試乗前の印象では、
あくまでもオシャレ重視のモデルで、
走りは二の次かなと思っていました。
しかし、
軽いボディによる加速感も良いですが、
それよりも機敏な身のこなしに驚きです。
サーキットよりは、
峠のくねくねした道が向いており、
一度攻めてみたくなる乗り味でした。
では次は、
これまでの全ての項目を考慮して、
総合的に評価してみたいと思います。