フォルクスワーゲンの最高級セダン、アルテオンを見て触れて試乗して感じた最終的な総合評価レポートをお届けします。
これまでのフォルクスワーゲンにないアグレッシブさはすがすがしく、新鮮なプロポーションは非常に魅力的です。
LEDアンビエントライトも標準装備ですが、見た目は少々大人しめなのが残念です。PlugConceptで10色までカラーを増やすことでガマンしましょう。
今回はエクステリアから走行性能まですべて含めた評価を、項目別に10点満点で評価しています。
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- 概要編
- エクステリア編
- インテリア編
- 走行性能編
高評価な点
アルテオンを試乗する中で、全て含めて最もいいなと感じたのは、やはりこのやる気に溢れた外観のインパクトです。

フロントビューは低く威圧するような、これまでのフォルクスワーゲンには無かった迫力を感じます。

さらに、斜め後ろからのルックスは非常に優美でA5スポーツバックを彷彿とさせるような流麗で力強い印象を与えます。


A5スポーツバックもデビュー当初は痺れるエクステリアだったもんね。
今は4ドアクーペも多くなったねぇ。

アルテオンの中古車は約350万
「クルマは魅力的だけど新車だと高いな…」と感じる人は、5〜6年落ち(2017~2018年式)の中古車なら300万〜400万で十分狙えます。

半導体の影響で価格が高騰してるから、通常なら300万以下でも狙えるってコトだよね。
1〜2割は高くなってるかなぁ…。
新車では600万必要ですが、中古車では半額ほどで手に入ります。しかし、輸入車は状態をよく判断しないと後でメンテナンスが大変です。
近くにクルマに詳しい人がいれば相談するのが一番ですが、そんな人がいない場合は無料でプロに相談できるズバブーンを利用してみましょう。
大手中古車販売のガリバーの提携していて、プロの専任担当者が1対1でついてくれる上に、オトクな非公開車両からも紹介してくれます。
非公開車両とは、中古車販売業者が購入したクルマをネット掲載等で一般公開するまで保管している車両。点検・整備後は他と同様に公開されるが、状態の良い車・貴重な仕様の車は非公開車両の時点で売買されてしまうことも多い。通常は見ること・買うことはできないが、「ズバブーン」等一部のサービスでは誰でも選んで購入することが可能。

もう一歩な点
逆にもう一歩かなと感じたのは、エンジンの味付けを含めた走行性能です。

エンジン自体はアウディS3やゴルフRと似た2.0Lターボで、出力は280psと性能は折り紙付きです。

ただ走行性能編でお伝えしたように、出足のトルクカーブが急すぎて、いきなり吹き上がってビュンッと飛び出すような挙動を示します。
しかも、アクセルオフするとクルマが前につんのめって急に減速するので、かなりギクシャクして乗りづらく感じます。


本当に試乗して調整したのかと思うほどの…
大きいんだから無理に軽快にしなくてよかったのに。
一方で中間加速はそこまで敏感でなく、むしろ鈍いとも言えるレベルで、スポーツモードでも意外と過激ではありません。

0-100km/h加速はメーカー公称値で5.6秒とそれなりに速いものの、実際の印象は結構マイルドです。
エンジンはパワフルですが、クルマ自体がかなり大柄で重量もあるため軽快な感じはそこまで強くありません。

出足はギクシャクで中間加速は速く感じないという…。
マイナーチェンジで改善してる可能性もあるけど。
10点満点で評価すると?
フォルクスワーゲンの最上級モデルであるアルテオン、試乗した印象を総合的に評価すると10点満点中5点となります。


えぇぇ、300psのエンジンなのに走行性能が低いぃ…。
操りにくいのは減点大きいからねぇ…。
同じ300ps級の2.0Lターボエンジンなら、アウディ・S3やBMW・M135iの方が自然な走行フィールで、アルテオンとはかなり差があります。
ゴルフRと比べると、出足の敏感さは少し似ていますがあくまで自然なレベルに抑えられています。ホントの走り出し部分はアクセルに少し遊びがあるので操作性は高いと感じます。

インテリアはほぼゴルフ準拠ですが、水平基調がより強められたデザインはカッコよく、フラッグシップ的雰囲気を醸し出しています。

LEDアンビエントライトも付いていますが申し訳程度の控えめなもので、ゴルフとも似た仕様で差別化はされていません。
標準ではカラーは3色しかないので、物足りない人は「PLUG CONCEPT!」を使えば10色ほどに増やすことができます。
この「PLUG CONCEPT!」シリーズは、他にもアイドリングストップやTVキャンセラー・デイライトコーディングも可能な優れモノです。

ワーゲンやアウディだけじゃなくて、ベンツ・BMW向けにも色々あるんだよね。
差し込むだけのカンタン作業でイイね。
アルテオンはエクステリアが優秀なだけに、肝心の走行性能のビミョーさが目立ってしまい、全体的な狙いがぼやけている印象があります。
車両価格は約600万とワーゲンとしてはかなり高価なので、それだけ細部にまで気配りが行き届いていないとなかなか購入には達しない気がします。
アルテオン用アクセサリーのお買物
ここでは少し休憩して、アルテオンを中心とするワーゲンで使えるアクセサリーをいくつかご紹介します。
まずは多くのワーゲン車で使える、1,000円〜2,000円前後の見慣れたキーをオシャレに飾るキーカバーです。見た目のカッコよさだけでなく、キズや汚れから守るという実用性もあります。
続いては、隠れたオシャレを楽しめる燃料キャップです。クロームメッキのボディがチラッと見えるだけでもテンションが上がります。
最後は長時間の運転で腰が痛くなる人に、腰部の負担を軽減して快適なドライブが楽しめる高級シートクッション「エクスジェル」のご紹介です。
現在も医療現場や自動車レースで実際に使われている商品で、介護用品としても認定を受けているホンモノのシートクッションです。
まとめ
アルテオンは、これまでのフォルクスワーゲンにない挑戦的なモデルで、全てのワーゲンで最も高い車両価格で販売されています。

エクステリアはまさにフラッグシップといった出で立ちで、19インチホイールが長く低い車体をしっかりと支えます。

19インチだとタイヤも相当高いから、実店舗よりはネット通販がオススメ。
少なくとも1~2割は安く買えるからね。
しかし一方で、インテリアは差別化はされているもののゴルフと似た部分も多く、ちょっと残念な気持ちになります。
また走りの面でもエンジンの性能を活かしきれていない印象が強く、「乗りにくいクルマ」というイメージが先行してしまいます。
この辺りはコンピューターの調整でいくらでも変わりそうなので、現在の仕様では快適な乗り心地なのかもしれません。個性的かつオシャレなクルマに乗りたい人には向いている1台です。

まぁ正直私はアルテオンを新車で買うなら、ゴルフRの中古車を400万くらいで買うかも。
300万台でも十分選べるだけあるからねぇ。