S3スポーツバックオーナーレビュー、今回は維持費のうち燃費についてご紹介します。
アウディは基本的にハイオク仕様なので、毎日たくさんクルマに乗る人にとっては無視できないポイントです。
ガソリン満タン状態から約450km走った際の燃費は約9km/Lとなり、カタログ値である14.4km/Lの60%程となりました。
以前乗っていたA3スポーツバック(2.0TFSI)とも比べてみましたが、S3の方が格段にスペックが高いにも関わらず似たような燃費でビックリです。
■ S3/A3スポーツバックの燃費比較
技術の進化が凄いよね。どちらも2.0TFSIなのに200psから280psにアップしてるんだもん。
もう出足から全然違うからね。
今乗っているS3スポーツバックに関しては様々な観点からレビューをしていますので、ぜひ気になる人はチェックしてみてください。
S3スポーツバックの故障・修理事例は以下の通り他にもたくさんあります。どれも詳しく分かりやすく説明しているので、ぜひ気になる項目をチェックしてみてください。
- 車検費用…100,000円
- オイル交換…12,000円
- サーモスタット交換…250,000円
- クーラント周辺修理…35,000円
- バッテリー交換…55,000円
- ホイールガリ傷補修…25,000円
- ボンネット剥がれ補修…70,000円
- 18インチタイヤ交換…110,000円
また、S3スポーツバックの前に8年間乗っていたA3スポーツバック(2007年式)の維持費についても同様にまとめています。こちらも故障・修理事例としてご活用ください。
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走行は自動(Auto)モードで測定
S3スポーツバックには走行モードを変更できるアウディドライブセレクトが付いていて、モードによってアクセル開度が異なります。
最も穏やかな効率(エフィシェンシー)モードとダイナミックモードでは、別のクルマかと感じるほどレスポンスが変わってきます。
そのため、走行モードはアウディが最も気持ちよく走れると推奨する自動(Auto)モードで計測しました。各ドライブモードと乗り味の印象は以下のような感じです。
標準モードだけど、元がSモデルだから十分激しく走るけどね。
A3スポーツバックのダイナミックよりも全然速いね。
推奨モードだけあって出足からキビキビしており、クワトロを搭載するため重くなっている車両重量も全く感じません。
エンジンのシフトアップ回転数
私の乗っているS3スポーツバック(通称8V)のスペックは以下の通りです。2回ほどマイナーチェンジがありエンジン出力が上がりました。
- エンジン出力…280ps/380Nm
- 最大トルク…1,850rpm〜5,300rpm
※マイナーチェンジで280ps⇒285ps⇒290psとアップしたが、最大トルクは380Nmのまま
普通に運転していると、アクセルに足を乗せているだけでスイスイ加速して、1,900rpmでシフトアップするので燃費良さげな雰囲気があります。
最大トルクに達した直後にシフトアップするため、もう少し引っ張りがほしい時もあるものの、意識しなければ特に気になりません。
もうちょっと強めに加速したい時は、少しだけ強めにアクセルを踏み込むと2,200rpmまで引っ張ってくれます。
- 通常のアクセルワークで走る場合…1,900rpm
- 少し強めに踏み込んで走る場合…2,200rpm
0-100km/h加速は4.9秒の俊足
しかし、S3スポーツバックは0-100km/h加速が4.9秒と相当速いので、最大トルクに達していなくても十分に快適です。
同世代のA3スポーツバックと比べると3〜5秒ほど速く、普通に走っているとすぐに周囲を置き去りにしてしまいます。
■ A3/S3/RS3の0-100km/h加速タイム一覧
なんとRS3は4秒台前半という恐ろしい速さ…。
ポルシェ911と同じくらいのタイムだね。
走行速度とシフトアップ回転数
公道を流して走っていると、50km/hで5速・70km/hでトップの6速に入ります。初期の8Vでは6速Sトロニックなので7速はありません。
60km/hくらいで走っていると、アクセル開度や道路の傾斜具合で5〜6速を行ったり来たりしている印象です。
- 50km/h…5速
- 60km/h…5速と6速を行ったり来たり
- 70km/h…6速
※エンジン回転数はいずれも1,900rpmでシフトアップ
60㎞/hだと6速には入らないことが多いかな。でもシフトショックは全然無いから気づかないね。
2,000rpm以下だと車内も静かだからね。
高速巡航では常時2,000rpmを超える
一方で、高速巡航中だと90km/hで2,100rpm、100km/hで2,300rpmほどと常時2,000rpm超となるものの、車内は意外と静かな状態を保っています。
- 90km/h…6速2,100rpm
- 100km/h…6速2,300rpm
グッとアクセルを踏み込むと4速あるいは3速までシフトダウンして十二分な加速をしてくれるので、追い越しもラクラクです。
一番奥まで踏み込んでキックダウンスイッチを押すと2速まで下がりますが、通常の運転では少々加速し過ぎなので使うところがありません。
速すぎて前のクルマが気づかずに進路変更してきたことが何回かあるよね…。
完全に空いている時しか危なくて踏めないね。
2017年式以降のS3は7速Sトロニック
S3スポーツバック(8V)は2013年からのモデルで、当初は6速Sトロニックでしたが2017年より7速Sトロニックへと高速巡航用ギアが増えました。
確かに6速で100km/h超で走っていると、いつでも再加速の準備ができていて気持ちいいですが、燃費が多少落ちている感はあります。
それでも高速だと10km/Lくらいは出るから十分だけどね。
7速だと11〜12km/Lくらいになるかな?
7速だと再加速は鈍くなるハズなので、せっかくのSモデルなら6速でも十分低燃費で楽しめるのでは無いのかなと思います。
実際に440km走った燃費は9km/h
今回の燃費計測では一般的に「満タン法」と呼ばれる、給油1回分が無くなるまでで走れる距離を見る方法で行いました。
方法はカンタンで、スタート時とゴール時の距離の差を、最後に給油したガソリン量で割るという計算方法です。
■ 「満タン法」の6つの手順
上記のうち、①と④で2回ガソリン満タンにしますが、この時わずかに誤差が出るのでなるべくカツカツまで入れるように意識します。
あっ、ギリギリまで入れたら危ないからダメッ!
でも店員さんも継ぎ足ししてる時あるし…。
実はガソリンは-40℃で気化し、わずかな静電気やライターの火花で引火する可能性があり、給油口ギリギリまで入れるのはNGとされます。
ガソリンは引火点が-40℃と低いだけでなく、以下の3つの理由によりギリギリまで給油するべきではないとされています。
- ガソリンは-40℃で気化するため、わずかな静電気等で引火する可能性がある
- 継ぎ足し給油をするとセンサー感度が鈍くなり、ガソリンが溢れて車体の塗装にダメージを与える可能性がある
- ガソリンは温度上昇に伴い膨張する性質があり、ガソリンタンクは元々10%ほど余裕を持って設計されており、ギリギリまで給油するとタンクが破裂する可能性がある
満タン法での燃費計測の流れ
まずガソリン満タンの状態で現在の走行距離をメモして、ガソリン目盛りが1つになるまで走行すると、走行距離は443kmとなりました。
ガソリンをもう一度満タンまで入れると、給油量は49.04Lだったので、割り算をすると443㎞÷49.04L=9.03㎞/Lとなりました。
S3スポーツバックってガソリンは55L入るんだ。
サイズからすると少し大きめのタンクだね。
満タン法以外の燃費計測方法としては「給油ランプ点灯法」というものがありますが、こちらは満タン法より多少誤差が出やすくなっています。
給油ランプ点灯法では、まず給油ランプが点灯した時の走行距離を覚えておいて、一定量のガソリンを入れます。
その後再び給油ランプが点灯するまで走行し、点灯した時点の走行距離の差分により燃費を計測する方法です。
計測燃費はカタログ公称値の62.7%
カタログ公称値は14.4km/hなので、今回の実測値9.03km/hはカタログ値の62.7%となり、一見するとかなり低いようにも思えます。
ただ実際は、S3スポーツバックの前に乗っていたA3スポーツバックもカタログ値12.4km/hに対して実測値は8.0km/hだったので似た感じです。
■ S3/A3スポーツバックの燃費比較
ちなみにA3スポーツバックの燃費は、所有してから手放すまでの走行距離80,000kmを基準にした実燃費なので、かなり信頼できる数値です。
あの時は初めてのアウディだったから、バンバン峠走ったりローンチコントロールで遊んだりしてたよね。
気がつくとスポーツモードに入れてたよなぁ。
今回のS3スポーツバックの燃費計測の際も、気にせずスポーツ走行したりローンチしたりと、好きなように走ってこの結果です。
280psで0-100km/h加速4.9秒のクルマだと考えると、十分に低燃費なのではと感じます。
アウディの燃費を一覧で比較
アウディで標準的なAモデル・Qモデルと、S3スポーツバックで燃費を比較して一覧表にまとめるとこんな感じです。
複数グレードがある場合は、最も中心的なグレードを引っ張っています。あくまでザックリとした目安として見てくださいね。
あとガソリンエンジン限定だね、ディーゼルを混ぜると分かりにくくなっちゃうから。
ディーゼルは大体20km/Lを超えてくるよね。
■ アウディモデル別燃費一覧
- A1…16.3km/L(1.0TFSI)
- Q2…17.0km/L(1.0TFSI)
- A3…17.9km/L(1.0TFSI)
- Q3…17.5km/L(1.5TFSI)
- A4…14.9km/L(2.0TFSI)
- A5…13.8km/L(2.0TFSI)
- Q5…11.6km/L(2.0TFSI)
- A6…13.2km/L(2.0TFSI)
- A7…13.2km/L(2.0TFSI)
- Q7…10.3km/L(3.0TFSI)
- A8…9.5km/L(3.0TFSI)
※ A3、Q5、A8はWLTCモードの燃費
Cセグメント(A1〜A3)だと15km/Lを超えていますが、Dセグメント以上になると10〜15km/Lと徐々に落ちてきます。
SUV系は重量があるので燃費は低くなりがちです。Q2・Q3くらいまでは15km/Lを維持していますが、Q7になると10km/Lまで落ちてきます。
Q7は排気量3.0LのV6エンジンだしね。
S4とかS5に使われてるやつと一緒だね。
次に今回S3スポーツバックでの実燃費となった、カタログ公称値の62.7%を当てはめてもう一度並べてみます。
■ アウディモデル別の予想実燃費一覧
- A1…10.2km/L(1.0TFSI)
- Q2…10.6km/L(1.0TFSI)
- A3…11.2km/L(1.0TFSI)
- Q3…10.9km/L(1.5TFSI)
- A4…9.3km/L(2.0TFSI)
- A5…8.6km/L(2.0TFSI)
- Q5…7.2km/L(2.0TFSI)
- A6…8.2km/L(2.0TFSI)
- A7…8.2km/L(2.0TFSI)
- Q7…6.4km/L(3.0TFSI)
- A8…5.9km/L(3.0TFSI)
※ A3、Q5、A8はWLTCモードの燃費
どこを見てもなかなかに残念な数値が並んでいますが、実際のところはこんな感じではないかと思います。
ただ、一部車種についてはWLTCモードによる燃費を基準にしており、それらは少し低く出ているので実際の燃費は10%ほど良くなるハズです。
WLTCモードでは市街地モード・郊外モード・高速道路モードの3つの燃費から総合的な数値を算出しますが、一方のJC08モードでは実際の走行パターンを基準とし平均速度も高くなるため低燃費となる傾向にあります。そのため、WLTCモードはJC08モードと比べると実燃費は1〜2km/Lほど下がる傾向にあります。
日本では2018年からWLTCモードでの燃費表記も義務付けられているね。
みんなどっちを参考にしてるんだろ?
燃費以外にも、アウディの各モデルを新車価格でランキング形式で並び替えできる記事もあるので、価格やスペックからあなたにピッタリの1台が探し出せます。
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実際の修理事例を聞いたけど、20%以上安くなることもあるみたいだよ。
やっぱりディーラーは高いんだよなぁ。
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まとめ
S3スポーツバックは280psの高出力でありながら、9km/Lと意外と低燃費でお財布にも優しいスポーツモデルと言えます。
やはりクワトロと言えどもコンパクトなA3スポーツバックがベースなので、車重が軽いことも大きな理由かなと思います。
常用域でも周囲をリードするには余りある性能だしね。
0-100km/h加速で4秒台は使うトコないよ。
燃費以外のS3スポーツバックに関する故障・修理事例も別記事にまとめているので、輸入車の維持費が高いかどうか不安な人はぜひご覧ください。