【2013(平成25)年9月~2021(令和3)年4月モデル】
A3スポーツバック 30TFSI試乗、今回はインテリアの質感や操作の印象、バーチャルコックピットについてご紹介します。
エントリー寄りのモデルとは思えないクオリティと、ハプティックチームによる触覚・聴覚に働きかける操作感がクセになる完成度にアウディらしさを感じます。
A3スポーツバックは新車では400万は下りませんが、中古車なら200万前後で十分状態の良いクルマが手に入るので、選び方をまとめた以下のリンク先も併せてご覧ください。
インテリアは社外品でたくさんのグッズが販売されています。アウディで使えるアクセサリーを50種類以上一気にまとめた以下のリンク先の記事も併せてご覧ください。
また、楽天市場で最も売れているカー用品TOP30を一気にまとめた記事もあるので、お気に入りのインテリア用品があるか、ぜひ一度チェックしてみましょう。
◎サイズ…全長4,325mm×全幅1,785mm×全高1,450mm
ひと言…全幅1,800mmに収まっている。2021年のモデルチェンジでは1,815mmへ大きく。
◎エンジンスペック
1.4TFSI…122ps/200Nm(1,400~4,000rpm)
1.8TFSI…180ps/280Nm(1,350~4,500rpm)
2.0TFSI…190ps/320Nm(1,500~4,180rpm)
◎ホイールベース…2,635mm
◎最小回転半径…5.1m
◎トランスミッション…7速乾式DSG
ひと言…S3になると6速湿式となるが、実際ダイレクト感はそこまで違わない。ただシフトアップの速度が段違い。
◎車両重量
1.4TFSI…1,320kg
2.0TFSI…1,460kg
◎JC08・WTLCモード燃費
1.4TFSI…19.5km/L(JC08)
2.0TFSI…16.0km/L(JC08)
ひと言…実燃費は大体カタログ値の60~70%が目安です。
◎タイヤサイズ…16インチ 205/55、17インチ 225/45
◎特長…バーチャルコックピット初搭載
ひと言…オプションで40,000円。ちなみに2021年以降の新型ではMMIナビ+バーチャルコックピットのセットとなった。
◎価格…税込330万~500万前後
- 《走行性能編》
- 《総合評価編》
コンテンツ
高級感のあるインテリア
アウディのモデルではお手頃価格のA3ではあるものの、やはりそこはアウディらしく質感は十二分に確保されているのはさすがです。
所々のポイントごとに高価なアルミ素材も惜しみなく使われ、ドイツ車特有のシンプルなインテリアであるものの高級感に溢れているのは大きな魅力です。
■ A3 インテリア
シフトノブの付近はちょっとプラスチッキーな印象はあるけどね。
モデルチェンジする度に質感が落ちてるような…。
センター部のエアコン操作系は全て物理スイッチなので操作しやすく、視覚的にもレッドとブルーで分かりやすく色分けされているので直感的に使えて便利です。
主にナビ画面となるディスプレイはそれほど大きくないものの実用性は十分確保されていて、手元のジョグダイヤルで拡大縮小もスムーズにできるので不便は感じません。
本物のアルミとアルミ調が混在
シルバー色の部分が全てアルミ製というワケではなく、本アルミとアルミ調のメッキパーツに分かれているものの、それほど違いは感じずどちらもハイクオリティです。
アルミ素材はQ2でも多様されていましたが、Q2は少々のっぺりとした印象で金属感が薄く、同クラスでは随一の質感を誇っていると感じます。
■ Q2 インテリア
S line仕様はフラットボトムステアリング
ステアリングを見ると標準仕様の3スポークレザーですが、革の質感はドイツ車のCセグメントとしては平均的な印象です。
S-lineオプションにするとインテリアも随所に変更が加わり、ステアリングはスポーティなフラットボトムとなり見た目的にはS3スポーツバックとほぼ同じになります。
パンチングレザーはスポーティでいいよね。
でも嫌いって言う人も意外といるんだよねぇ。
落ちた質感と不便なエアコン吹出口
センタコンソール部は意外とプラスチッキーな印象で、叩くとコンコンとアウディらしからぬ軽い音がします。2010年頃までのアウディでは感じられなかった感触です。
次に少し気になっていたエアコンの吹き出し口の中を見ると、私の以前乗っていた2007年モデルよりさらに複雑な形状に変化していました。
8VのA3スポーツバックでは純正カップホルダーが無い上に、この形状の市販品もなかなか見つからないので缶コーヒーやペットボトルを置く場所を見つけるのが大変です。
ただ操作感自体は素晴らしく、吹き出し口の周囲をクルクル回す風量調整部分等は引っ掛かりもなく滑らかに動くので触れているだけでうっとりします。
A3で使える内装グッズはたくさん
A3で使えるインテリア用グッズは意外と社外品でたくさん販売されています。
エアコン吹出口やステアリングにはめ込めるリング・いい香りのするゲッコーアクセサリー・シートサイドや肘置きに挿し込む小物入れ等様々な商品がラインナップされています。
アウディ以外でも使えるインテリア用品も多くありますが、全部で50種類以上をまとめて以下のリンク先でご紹介しているのでぜひ併せてご覧ください。
どれも1,000円くらいから買えるから、ちょっとした気分転換にイイよね。
キーカバーとか画面保護シートがオススメ。
また、楽天市場で最も売れているカー用品TOP30を一気にまとめた記事もあるので、お気に入りのインテリア用品があるか、ぜひ一度チェックしてみましょう。
A3も中古車なら100万で買える!
2021年にモデルチェンジした新しいA3スポーツバックでは、インテリアが大きく変わり先進的になりました。
しかし、基本的な機能はこの「8V」世代で十分に網羅されているため、高くても何があっても最新型がイイ!という人でなければ、中古車もオススメな選択肢と言えます。
タッチパネル液晶やランボルギーニ風のエアコン吹き出し口でパッと見た印象は随分変わりました。ただ、目新しい機能はそれほど多くありません。
発売当初の2013年~2016年式で見てみると、ベースグレードの1.4TFSIであれば100万~160万なら十分選択肢があり、走行距離3万km以下でボディカラーも選べます。
MMIナビは基本的に標準装備で、バーチャルコックピットも当時非常に話題になっていたので多くの車種でオプション装備されており安心です。
A3スポーツバックを中古車で検討中の人は、別記事「中古車購入マニュアル」で「8V」のグレード・オプションの解説から、アウディ歴15年超の管理人が選ぶオススメ車種まで詳しくご紹介しています。
また中古車はカーセンサーやグーネットで選ぶと、希望のクルマが見つからなかったり、既に売り切れの場合がよくあります。
そんな時は「非公開車両」から探せば、希望通りでお値打ちなお宝クルマが見つかります。周囲の人より一歩早く、オークション前のクルマから選べるズバブーンが使いやすくて便利です。
非公開車両とは、中古車販売業者が購入したクルマをネット掲載等で一般公開するまで保管している車両。点検・整備後は他と同様に公開されるが、状態の良い車・貴重な仕様の車は非公開車両の時点で売買されてしまうことも多い。通常は見ること・買うことはできないが、「ズバブーン」等一部のサービスでは誰でも選んで購入することが可能。
ベースグレードの不満点
基本的な装備はベースグレードでも完備されていて特に不満はありませんが、1点だけパーキングアシスト機能が無いのは気になる所です。
この機能があるとパーキングの「P」マークの横に「A」マークのスイッチが追加され、停車時にブレーキから足を離してもそのまま停車し続けることが可能となります。
私たちのS3スポーツバックにはこの機能が無かったから、「停車方法3選」っていうマニアックな記事書いたんだよね…。
ずっと乗ってると足が疲れてくるんだよ…。
手元のスリットはコインホルダー
センターコンソールの「A」マークの上側にあるスリットは、実はコインホルダーになっていて500円玉を2枚入れることが可能です。
特にアウディの取扱説明書に記載されているワケでもないので、意外と知らない人も多いのではと思います。しかし、なかなかに実用的で便利な装備と言えます。
以下のリンク先では、実際に500円玉と100円玉を入れてみた印象をレビューしているので、気になる人は一度チェックしてみましょう。
コインホルダーだけでは駐車場での小銭支払いの時に不安だという人は、オシャレで大容量のオススメコインケース5選をご紹介しているので、こちらも参考にしてください。
グローブボックスに500円玉・100円玉を両替したものを数十枚入れておくと、お札が使えない場合やちょっとしたコンビニの買い物等に使えてとても便利です。
左ハンドル仕様のエンジンスイッチ
シフトノブの左側を見るとエンジンスイッチがありますが、これは左ハンドル仕様のままなので運転席から遠い方にあります。
このエンジンスイッチの押し心地は素晴らしく、押し込みは深く、小気味良いカチッという精密なサウンドでしっかりとフィードバックがあり何度も触りたくなります。
右側の運転席側の方が便利かと思いきや、逆に運転席側には手元にメディア音量の調節ノブが配置されているため、手元を見なくても簡単に音量を変更したりミュートにできます。
クルマに乗るときエンジンスイッチは1回しか押しませんが、メディアの音量調節は何度も行うことになるため、私はむしろこっちの方が便利だと感じています。
美しいバーチャルコックピット
8Vの世代(2013~2021年)でも運転席のコックピットはほぼ液晶表示で、未装備の車両が珍しいくらいの頻度でバーチャルコックピットが採用されています。
見た感じはマットな質感で太陽光の映り込みもほとんど気にならず、昼間と夜間でディスプレイの明るさが自動調節されるため輝度も上手く調整されています。
しかし、これまでのアナログメーターに慣れている世代のドライバーにとっては平坦でのっぺりした印象もあり、アナログ針のリアルな感覚が薄く感じるのもまた事実です。
バーチャルコックピットのメーター表示は大小2種類から選択可能で、メーターを小さくすると全画面表示すのナビの表示範囲がかなり広くなり視線移動が少なくなります。
スピードメーターとタコメーターが、数字だけじゃなくてメーター針も残ってるのが良いよね。
やっぱり運転してる感じがあるよね。
運転席のコックピット表示はドイツ車でも各社それぞれ特徴があるので、見比べて比較するのも楽しいです。
例えばBMWではスピードメーターは右回り、タコメーターは左回りと逆になっていて、2つ揃って円を描くような一風変わった動きを見せます。
アウディ・BMW・ベンツ・ワーゲンそれぞれのデジタルコックピットを比較した記事もあるので、ぜひ以下のリンク先からチェックしてみましょう。
メーター表示やナビ画面、追加情報の内容も各社ごとに異なっているので、比較検討するだけでも十分楽しめると思います。
まとめ
アウディの中ではA3スポーツバックは下から2、3番目のモデルであり、どちらかというとエントリーモデルです。
しかしそれでも、アウディの品質を十分味わえる魅力的なモデルに仕上がっており、寸詰まり感もない伸びやかなサイズ感はベンツやBMWに勝るルックスを誇ります。
また、中古車では100~200万でも十分に状態の良いクルマが狙えるので、初めての輸入車でも気軽に乗り換えできる点もA3スポーツバックの魅力と言えるでしょう。
以下のリンク先では、アウディの中古車のうち100~500万の予算別にどのモデルが検討対象に入るのかをグラフとして一覧表にまとめているので、ぜひ参考にしてください。
次の記事では、加速やハンドリングといった走行性能を試乗レビューしていきます。30TFSI(1.4TFSI)の走りは街乗り中心ならほとんど不満の無いレベルだと思います。